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賃貸火災保険の保険料相場は年4,000円から!営業現場でもよく聞かれる「高い?」を解説します

「賃貸アパートを契約するけど、不動産会社に勧められた火災保険ってこの金額でいいの?」「もっと安くならへんのかな?」

賃貸契約の際に必ず案内される火災保険。提示された金額が妥当なのか、そもそもどんな保険なのか、よく分からないまま契約しようとしていませんか?

かくいう私自身も昔、初めての一人暮らしで「そんなもんか」と思って加入しようとした経験があります。

実は、賃貸の火災保険は「相場を知って自分で選ぶ」ことで、無駄なコストを抑えて、保険料を安くできる可能性があります

この記事では、賃貸の火災保険の相場から、補償内容の基礎知識、保険料を安くする具体的な方法まで、保険営業も経験してきた専門家として分かりやすく解説します。最後までお読みいただき、あなたに合った最適な火災保険を、納得して選んでいただければ嬉しいです。

賃貸住宅向け火災保険の保険料相場

まずは、皆さんが一番知りたい火災保険の保険料の相場から見ていきましょう。建物の構造や補償内容によって多少変動しますが、一般的な目安は以下のとおりです。

【結論】2年契約の相場は1.5万円前後

賃貸契約で一般的な2年契約の場合、火災保険料の相場は1万5,000円前後です。年額に換算すると7,500円程度が目安となります。

不動産会社から2年で2万円を超えるプランを提示された場合は、補償内容が手厚いか、あるいは相場より割高な可能性があるため、一度内容を確認してみることをおすすめします。実際、営業の現場でも「高めに設定されている」ケースをよく見かけます。

一人暮らし(単身)の相場

一人暮らしの場合、家財(家具や家電など)が少ない分、保険料は安くなる傾向にあります。

  • 1年契約の相場: 4,000円~6,000円
  • 2年契約の相場: 8,000円~12,000円

初めての一人暮らしで「とりあえず入っとけ」的に案内されることが多いですが、実は補償内容をシンプルにすることで、手頃な保険料を実現しているプランが多くあります。

二人暮らし・ファミリーの相場

二人暮らしやファミリー世帯になると、単身者よりも家財が増える分、保険金額が上がり、結果として保険料もちょっと高めになります。

  • 1年契約の相場: 6,000円~10,000円
  • 2年契約の相場: 12,000円~20,000円

特に小さなお子様がいるご家庭では、万が一のトラブルに備えて、後述する「個人賠償責任保険」を手厚くしておくことも選択肢の一つです。

アパートかマンションかで保険料は変わる?

建物の構造によっても保険料は変わります。一般的に、火災リスクが高いとされる木造アパートは、鉄筋コンクリート造のマンションに比べて保険料がやや高くなる傾向があります。

しかし、賃貸向けの火災保険は主に「家財」を補償の対象とするため、持ち家ほど大きな金額差は出ない、もしくは保険料は同じであることがほとんどです。アパートかマンションかという点よりも、後述する補償内容の方が保険料に与える影響は大きいでしょう。

賃貸の火災保険とは?基礎知識を解説

「そもそも賃貸で入る火災保険って、どんな保険なの?」という疑問にお答えします。実は、一般的に「火災保険」と呼ばれていますが、その中身は火事の補償だけではありません。

補償内容は主に3つの保険の組み合わせ

賃貸向けの火災保険は、主に以下の3つの補償がセットになっています。この3つの組み合わせが、賃貸生活で起こりうる様々なリスクからあなたを守ってくれます

家財保険(自分の家財の損害)

家財保険とは、火災や落雷、水漏れなどで、ご自身の家具・家電・衣類などの「家財」が損害を受けた場合に補償される保険です。例えば、火事でテレビが燃えてしまったり、上の階からの水漏れでパソコンが壊れてしまったりした場合に保険金が支払われます。

借家人賠償責任保険(大家さんへの賠償)

借家人賠償責任保険とは、火事や水漏れなどを起こしてしまい、借りている部屋に損害を与えてしまった場合に、大家さんへの損害賠償を補償する保険です。賃貸契約において最も重要な補償と言えます。万が一、火元となって部屋を全焼させてしまった場合、数百万円の賠償責任を負う可能性がありますが、この保険があれば安心です。

個人賠償責任保険(他人への賠償)

個人賠償責任保険とは、日常生活の中で、誤って他人にケガをさせたり、他人のモノを壊してしまったりした場合の損害賠償を補償する保険です。例えば、「洗濯機のホースが外れて水漏れし、階下の部屋の家財を水浸しにしてしまった」「自転車で通行人にぶつかりケガをさせてしまった」といったケースで役立ちます。

賃貸契約で加入は必須?入らないとどうなる

「火災保険に入らないとどうなるの?」という疑問を持つ方もいるでしょう。

法律上、火災保険への加入は義務ではありません。
しかし、ほとんどの賃貸契約では 「火災保険(借家人賠償責任保険付き)への加入」が必須の入居条件 となっています。

もし火災保険に加入しないでいると、以下のようなリスクがあります。

  • 契約違反で退去を求められる可能性がある
  • 万が一の際に高額な賠償金を自己負担しなければならない

特に、大家さんへの賠償は非常に高額になるケースがあります。自分のためだけでなく、大家さんとの信頼関係を保つためにも、火災保険への加入は必須と考えましょう。


保険料が決まる4つのポイント

賃貸火災保険の保険料は、主に以下の4つのポイントによって決まります。この仕組みを理解すれば、なぜその保険料になるのか、どうすれば安くできるのかが見えてきます。

補償範囲と家財保険金額

最も保険料に影響するのが、補償の範囲と家財保険の金額です。
家財保険の補償額を高く設定したり、補償される事故の範囲(水災や盗難など)を広げたりすれば、その分保険料は上がります。
自分の持ち物の価値に見合った適切な保険金額を設定することが重要です。

建物の構造(木造・鉄骨)と所在地

前述の通り、燃えやすい木造(非耐火構造)は、燃えにくい鉄骨・鉄筋コンクリート造(耐火構造)よりも保険料が高くなる傾向があります。
また、台風や洪水などの自然災害が多い地域では、水災補償の保険料が割高になることもあります。

保険期間(1年契約か2年契約か)

保険期間は、賃貸契約の更新に合わせて2年契約にするのが一般的です。
1年契約を2回繰り返すよりも、2年契約を1回結ぶ方が、年あたりの保険料は割安になるケースがほとんどです。

特約の有無

基本の補償に加えて、様々な特約(オプション)を付けることができます。
例えば、「盗難補償」や「持ち出し家財補償(外出先に持っていったものが壊れた場合に補償)」などがあります。
便利な特約ですが、追加すればするほど保険料は高くなります

賃貸火災保険料を安くする4つの方法

ここからは、保険料を賢く節約するための具体的な方法を4つご紹介します。少しの手間で、年間の支出を大きく減らせるかもしれません。

不動産会社指定の保険以外をインターネットで探す

最も効果的な節約方法は、不動産会社に勧められた保険にそのまま入るのではなく、自分で探すことです。
不動産会社が提携している保険は、相場より割高になっている場合があります。

最近はインターネットで簡単に見積もり・加入ができる保険も多く、より安いプランが見つかる可能性が高いです。

不要な補償・特約を見直す

自分のライフスタイルに合わない過剰な補償や特約は、保険料を無駄に引き上げる原因になります。

  • 家財の保険金額は適切か?
    一人暮らしなのに、ファミリー向けの高い家財保険金額になっていませんか?
  • 不要な特約は付いていないか?
    例えば、高価な貴金属や自転車を持っていなければ、「盗難補償」の優先度は低いかもしれません。

自分にとって本当に必要な補償だけを選ぶことが、保険料を安くするカギです。

複数の保険会社で見積もりを比較する

自動車保険を選ぶときのように、火災保険も複数の会社から見積もりを取って比較検討するのが基本です。
同じような補償内容でも、保険会社によって保険料は異なります。

一括見積もりサイトや保険の比較サイトなどを活用すると、手間をかけずに比較できるのでおすすめです。

保険期間を1年ではなく2年にする

もし1年契約と2年契約を選べるのであれば、2年契約を選ぶ方がトータルの保険料は安くなります。
賃貸契約の更新期間が2年であれば、火災保険もそれに合わせて2年契約で結ぶのが合理的です。


自分で火災保険に加入する3ステップ

「自分で探すと言っても、どうすればいいの?」という方のために、具体的な手順を3ステップで解説します。

STEP1. 大家・管理会社に加入条件を確認

まず最初に、大家さんや管理会社に「自分で選んだ火災保険に加入しても良いか」を確認しましょう。
承諾を得られたら、以下の2つの条件を必ず確認してください。

  • 借家人賠償責任保険の補償額はいくら必要か?
    (例:2,000万円以上など、指定されていることが多い)
  • 加入後、保険証券のコピーを提出する必要があるか?

この条件を満たさない保険に加入してしまうと、再度入り直しになる可能性があるため、非常に重要です。

STEP2. ネットで複数社の見積もりを取得

次に、インターネットで複数の保険会社や代理店のサイトにアクセスし、見積もりを取得します。
STEP1で確認した条件(特に借家人賠償責任保険の補償額)と、ご自身の家財の状況に合わせて、補償内容と保険金額を入力します。

STEP3. 補償内容を比較して申し込み

複数の見積もりが揃ったら、保険料の安さだけで決めず、補償内容もしっかり比較しましょう。

内容に納得できたら、ウェブサイト上で申し込み手続きを完了させます。
後日、保険証券が送付されてきたら、コピーを大家さんや管理会社に提出しましょう。

賃貸の火災保険に関するQ&A

不動産会社に勧められた保険は断れる?

はい、断ることは可能です。
ただし、前述の通り、賃貸契約の条件として火災保険への加入が義務付けられている場合がほとんどです。

そのため、「断って加入しない」のではなく、
「自分で選んだ保険に加入するので、指定の保険は結構です」と伝えるのが正しい対応です。

その際は、必ず大家さんや管理会社が指定する条件を満たした保険に加入し、保険証券のコピーを提出しましょう。

家財の保険金額はいくらに設定すればいい?

家財の保険金額は、今持っている家財をすべて買い直した場合にいくらかかるかを基準に設定します。

  • 一人暮らしなら150万円~300万円
  • 二人暮らしなら300万円~500万円

程度が一般的な目安です。

保険会社のウェブサイトには、年齢や世帯構成から簡易的に保険金額を算出できるシミュレーション機能があることが多いので、活用してみましょう。

みんな保険料はいくら払ってる?

この記事でご紹介した通り、

  • 一人暮らしなら年間4,000円~6,000円
  • 二人暮らし以上なら年間6,000円~10,000円程度

が一般的な支払額の目安です。
2年契約の総額では、1万5,000円前後を基準に考えると良いでしょう。

保険の更新を忘れたらどうなる?

保険の更新を忘れると、無保険状態になってしまいます。
その期間に万が一火事や水漏れを起こしてしまうと、すべての損害を自己負担で賠償しなければなりません。

また、賃貸契約の条件違反となり、最悪の場合は契約解除を求められるリスクもあります。
保険会社から更新の案内が届いたら、必ず手続きを行いましょう。


まとめ

今回は、賃貸の火災保険の相場と、保険料を安くするためのポイントについて解説しました。

  • 賃貸火災保険の相場は2年契約で1万5,000円前後、一人暮らしなら年間4,000円からが目安。
  • 保険の正体は「家財保険」「借家人賠償責任保険」「個人賠償責任保険」の3点セット。
  • 保険料を安くする最大のコツは、不動産会社指定の保険ではなく、自分で探して比較すること。
  • 自分で選ぶ際は、必ず事前に大家さんに加入条件を確認することが重要。

賃貸の火災保険は、あなたの暮らしを守る大切なお守りのようなものです。
この記事を参考に、ぜひご自身にぴったりの、納得できる保険を選んでください。

K.S.
この記事を書いた人

K.S.

アイアル少額短期保険株式会社の業務部長として、組織運営とサービス品質の向上を担当しています。
チームと共に、「安心をかたちにする保険づくり」を目指しています。

アイアル少額短期保険株式会社の業務部長として、組織運営とサービス品質の向上を担当しています。
チームと共に、「安心をかたちにする保険づくり」を目指しています。