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賃貸住宅の火災保険は自分で加入するとリーズナブル!火災保険の選び方を解説

「賃貸契約には火災保険の加入が必須です。」と不動産会社に言われ、提示された保険商品にそのまま加入していませんか?

実は、火災保険は不動産会社が勧める商品ではなく、自分で選んで加入できます
そして、自分で選んだ方が保険料を大幅に節約できる場合があります。

この記事では、賃貸の火災保険を自分で探しているあなたのために、以下の内容を分かりやすく解説します。

  1. 自分で火災保険に加入しても良い理由と未加入のリスク
  2. 火災保険の基本と補償内容
  3. 賃貸の火災保険の保険料相場はいくら?
  4. 自分で火災保険に加入する4ステップ
  5. 賃貸の火災保険に関するよくある質問

自分で火災保険に加入しても良い理由と未加入のリスク

賃貸の火災保険は自分で加入してOK

まず、最も重要な結論からお伝えします。
賃貸住宅の火災保険は、不動産会社に勧められた商品ではなく、自分で自由に選んで加入しても問題ありません。
なぜなら、入居者に特定の保険商品の加入を強制することは、法律上の禁止行為に該当する可能性があるからです。

なお、不動産会社によっては、大家さんを守るために補償内容の条件が定められていることがあります(例:「個人賠償責任保険と借家人賠償責任保険、それぞれ1,000万円以上」など)。
その場合でも、その条件さえ満たしていればどの保険商品を選んでも問題はありません。

自分で選ぶ最大のメリットは保険料の節約

自分で火災保険を選ぶ最大のメリットは、なんといっても保険料を安くできることです。

不動産会社が勧める保険は、一般的に2年契約で15,000円~20,000円程度が多いでしょう。
しかし、自分でネット保険などを探せば、年間4,000円、2年契約で8,000円程度に抑えることも可能です。
(ネット保険の補償内容は限定的なのでその比較は必要です。)

なぜ保険の加入が必須?未加入のリスクとは

「そもそも、なぜ火災保険の加入が必須なの?」と疑問に思うかもしれません。
それは、万が一の際に発生する高額な経済的損失・損害賠償から、あなた自身と大家さんを守るためです。

もし火災保険に未加入で事故を起こしてしまった場合、以下のようなリスクが考えられます。

  • 火災で自分の家財をすべて失う
    テレビやパソコン、衣類などが燃えても、補償がないため全て自費で買い直す必要があります。
  • 大家さんへの損害賠償
    火災や水漏れなどで部屋に損害を与えた場合、「原状回復義務」に基づき、借りている住宅の修理費用を全額自己負担しなければなりません。
    これが数百万円以上と高額になることがあります。
  • 近隣住民への損害賠償
    水漏れで階下の部屋に損害を与えた場合、その損害を賠償する責任を負う可能性があります。

火災保険は、こうした深刻な経済的リスクに備えるための重要なセーフティネットなのです。

火災保険の基本と補償内容

賃貸の火災保険は、一般的に「火災」だけでなく、日常生活の様々なリスクをカバーする3つの補償がセットになっています。

自分の家財を守る「家財保険」

「家財保険」とは、火災や落雷、水漏れなどで、自分の所有する家具・家電・衣類などが損害を受けた場合に補償される保険です。

賃貸住宅の建物自体は大家さんの所有物なので、建物の保険は大家さんが加入します。
入居者が守るべきなのは、室内に置いてある自分の「家財」です。

一人暮らしでも、家財を合計すると100万円~300万円程度になるため、重要な補償です。

大家さんへの賠償「借家人賠償責任保険」

「借家人賠償責任保険」とは、自分の過失による火災や水漏れなどによって借りている部屋に損害を与えてしまった場合の、大家さんへの法律上の損害賠償金を補償する保険です。

これは賃貸の火災保険の最も重要な補償と言えます。
不動産会社が加入を必須とするのは、主にこの補償を確保するためです。

なお、物件によっては、補償額(保険金額)を2,000万円以上とする場合もあります。

他人への賠償「個人賠償責任保険」

「個人賠償責任保険」とは、日常生活において、誤って他人にケガをさせたり、他人のモノを壊してしまったりした場合の損害賠償を補償する保険です。

例えば、以下のようなケースで役立ちます。

  • 洗濯機のホースが外れて水漏れし、階下の住人の家財を濡らしてしまった
  • ベランダから物を落としてしまい、通行人にケガをさせてしまった
  • 自転車で走行中に、歩行者とぶつかりケガをさせてしまった

注意:地震保険について

地震や噴火、またはこれらによる津波を原因とする火災や損害は、火災保険の補償対象外です。
これらの損害に備えるには、「地震保険」に加入する必要があります。

賃貸の火災保険の保険料相場はいくら?

火災保険の保険料は主に、所有する家財の量に応じて設定する補償額(保険金額)によって変動します。
家族構成に応じた保険料相場の目安は以下の通りです。(※2年契約の場合)

家族構成家財の保険金額保険料(一般的な保険)保険料(ネット保険)
一人暮らし100万~300万円9,000円~13,000円4,000円~6,000円
カップル・夫婦300万~500万円13,000円~17,000円6,000円~8,000円
ファミリー500万~1,000万円17,000円~27,000円8,000円~13,000円

保険料を安く抑える3つのポイント

ポイント1:家財の保険金額を適切に設定する

家財保険の保険金額は、高すぎると保険料の無駄になり、低すぎると万が一の際に支払われる保険金の額が不足します。
自分が所有する家財について「今すべて買い替えたらいくらかかるか」を基準に、過不足のない金額を設定しましょう。

ポイント2:不要な補償や特約を外す

保険商品によっては、様々な特約(オプション)を付け外しできます。
自分にとって本当に必要な補償だけを選ぶことが節約の鍵です。

ネット保険は、補償内容を限定的にすることで保険料が安く設定されています。

ポイント3:複数の保険会社を比較検討する

最も効果的な方法は、保険商品の比較サイトで保険料や補償内容を比較したり、複数の保険会社から見積もりを取って比較することです。
最低でも2〜3社は比較してみましょう。

自分で火災保険に加入する4ステップ

ステップ1:不動産会社に補償内容の条件を確認する

これが最も重要なステップです。
契約したい保険を探す前に、まず不動産会社や大家さんが設定している火災保険の補償内容(加入条件)を必ず確認してください。

特に以下の2点は、口頭ではなく書面(契約書や重要事項説明書など)で確認しましょう。

  • 借家人賠償責任保険の補償額(保険金額)はいくら以上必要か?(例:2,000万円以上など)
  • 保険期間はいつからいつまで必要か?(例:契約日または入居日から2年間など)

この条件を満たしていない保険に加入してしまうと、再度加入し直すことになる可能性があります。


ステップ2:複数の保険を比較する

ステップ1で確認した条件をもとに、複数の保険会社を比較サイト等で比較してみましょう。
この段階で、補償内容と保険料をじっくり比較検討してください。


ステップ3:保険を申し込む(ネット保険を選択した場合)

加入する保険商品が決まったら、WEB画面の指示に従って申込み手続きを進めます。

契約者情報(氏名や住所、連絡先等)、支払方法(クレジットカード番号など)を入力することで、手続きは数分で完了です。


ステップ4:保険証券の写しを不動産会社へ提出

申込みが完了すると、後日、保険会社から「保険証券」や「保険契約証」といった加入を証明する書類等が郵送またはメールで届きます。

その書類等を不動産会社に提出すれば、すべての手続きは完了です。
提出方法(メールや写真の転送など)は不動産会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

賃貸の火災保険に関するよくある質問

不動産会社に自分で選んだ保険を断られたら?

「加入条件(借家人賠償責任保険の金額など)を満たしているにもかかわらず、特定の保険会社の商品でないとダメだ」と言われた場合、それは不当な要求である可能性が高いです。

まずは冷静に、「なぜこの保険ではいけないのでしょうか?」と理由を確認しましょう。
その上で、保険に詳しい知人に相談することも有効な手段です。


保険を見直すタイミング

賃貸住宅の契約更新と同時期に、火災保険の更新を迎えることがほとんどです。
このタイミングは、保険を見直す絶好のチャンスです。

保険の更新案内が届いたら、まずは一度立ち止まって、自分にとって最適な保険が何かを再検討することをおすすめします。


まとめ

今回は、賃貸の火災保険を自分で選んで加入する方法について解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。

  1. 賃貸の火災保険の加入は必須です。
    不動産会社に補償内容などの条件を確認しましょう。
  2. 不動産会社指定の保険に入る義務はなく、自分で選ぶことができます。
    ネット保険では、保険料が1年契約で4,000円、2年契約で8,000円前後の商品があります。
    また、いつでもスマホから簡単に申込みできます。

火災保険は、万が一の事態からあなたの生活と財産を守るための大切なお守りです。
不動産会社に言われるままに加入するのではなく、ぜひこの記事を参考にして、あなたにぴったりの保険を見つけてください。

賢く保険を選んで、安心でお得な新生活をスタートさせましょう。

安藤克行
この記事を書いた人

安藤克行

1966年 東京都出身。
1990年 学習院大学卒業~国内損保4年~外資系損保4年。
2002年 保険代理店の取締役~2005年に代表取締役就任。
2008年 ライズ少額短期保険㈱を設立。
2011年 合併によりアイアル少額短期保険㈱が誕生。
2012年 代表取締役社長に就任。
2019年 住友生命グループ入りし現在に至る。

1966年 東京都出身。
1990年 学習院大学卒業~国内損保4年~外資系損保4年。
2002年 保険代理店の取締役~2005年に代表取締役就任。
2008年 ライズ少額短期保険㈱を設立。
2011年 合併によりアイアル少額短期保険㈱が誕生。
2012年 代表取締役社長に就任。
2019年 住友生命グループ入りし現在に至る。