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住友生命グループ アイアル少額短期保険

引っ越しでの火災保険の継続・引継ぎ・解約の手続きガイド

「引っ越しの準備、やることが多くて大変…そういえば火災保険ってどうすればいいんだろう?」
「今の保険をそのまま使えるの?それとも解約?手続きが面倒くさそう…」

引っ越しを控えているあなたは、今こんな風に悩んでいませんか?

賃貸契約時に何気なく加入した火災保険ですが、引っ越し時には継続(引継ぎ)か解約か、適切な手続きが必要です。手続きを忘れると、万が一の際に補償が受けられなかったり、保険料を二重に支払ってしまったりする可能性も。

この記事を読めば、あなたが「継続」と「解約」のどちらを選ぶべきかが分かり、具体的な手続き方法から失敗しないための注意点まで、すべてを理解できます。面倒な手続きをスムーズに終わらせて、安心して新生活をスタートさせましょう。

引っ越し時の火災保険手続き3つの選択肢

引っ越しが決まったら、現在加入している火災保険の手続きについて、大きく分けて3つの選択肢があります。まずは全体像を把握し、自分の状況にどれが当てはまるか考えてみましょう。

選択肢1:今の保険を継続する(住所変更・引継ぎ)

今の保険契約を、引っ越し先の新しい住所に引き継ぐ方法です。保険会社に連絡し、住所変更などの「異動手続き」を行うことで、契約内容を継続できます。

手続きが比較的簡単で、保険の空白期間が生まれる心配が少ないのがメリットです。特に、保険期間が多く残っている場合や、現在の補償内容に満足している場合におすすめです。

選択肢2:今の保険を解約して新規契約する

今の保険を一度解約し、引っ越し先で新たに火災保険を契約し直す方法です。引っ越しを機に、補償内容や保険料を見直したい場合に適しています。

不動産会社に勧められるがまま加入した保険よりも、自分で探すことで保険料が安くなったり、より自分に合った補償内容の保険を見つけられたりする可能性があります。

継続か解約かを選ぶ判断基準

「自分は継続と解約、どっちがいいの?」と迷う方も多いでしょう。以下の基準を参考に、ご自身の状況に合わせて判断してみてください。

保険の残存期間

長い場合(1年以上など)
解約すると、支払った保険料の一部(解約返戻金)が戻ってくる可能性がありますが、全額ではありません。継続(引継ぎ)手続きの方が損なくスムーズな場合が多いです。

短い場合(数ヶ月など)
更新のタイミングも近いため、解約して新居に合った保険を新規契約する良い機会です。

引っ越し先の建物の条件

構造や面積が大きく変わらない場合
保険料に大きな変動がない可能性が高いため、継続がスムーズです。

構造(木造→鉄骨など)や面積が大きく変わる場合
商品によっては保険料が変動するため、継続手続きとあわせて新規契約の見積もりも取り、比較検討するのがおすすめです。

当社の家財保険は、建物の構造や面積による保険料の変更はありません。
そのため、引っ越し先がどのような構造・広さであっても、住所変更のみで保険契約を継続できます。
※家財の搬出と搬入が同一日の場合は注意が必要です。

現在の補償内容への満足度

満足している場合
無理に解約する必要はありません。継続手続きをしましょう。

不満・よく分かっていない場合
引っ越しは絶好の見直しチャンスです。複数の保険会社から見積もりを取り、自分に最適なプランを新規契約することを検討しましょう。

継続 火災保険の引継ぎ・住所変更手続き

保険会社への連絡方法と必要な情報

まずは、ご自身が契約している保険会社または保険代理店に連絡し、引っ越しする旨を伝えます。連絡先は、保険証券や契約時の書類に記載されています。

連絡の際に、以下の情報を手元に準備しておくと手続きがスムーズです。

  • 保険証券番号
  • 契約者氏名・連絡先
  • 現在の住所と新しい住所
  • 引っ越し(転居)予定日
  • 新しい建物の情報(構造、専有面積など)

手続きの具体的な流れと期間

一般的に、住所変更手続きは以下の流れで進みます。手続きには1〜2週間程度かかることもあるため、引っ越し日が決まったら早めに連絡しましょう。

  1. 保険会社・代理店へ連絡
    電話やウェブサイトの契約者ページから、引っ越しの旨を連絡します。
  2. 必要書類の受け取り
    保険会社から「異動承認請求書」などの手続き書類が郵送されます。
  3. 書類の記入・返送
    新しい住所や建物の情報などを記入し、必要に応じて本人確認書類のコピーなどを添えて返送します。
    ※当社の場合は、ウェブサイトまたはLINEの「各種お手続き」から住所変更手続きが可能です。
  4. 手続き完了・保険証券の確認
    手続きが完了すると、新しい住所が記載された「異動承認書」や新しい保険証券が届きます。内容に間違いがないか必ず確認しましょう。

    当社では変更手続き完了のお知らせをメールでお送りします。お知らせはお手元の保険証券または継続証とともに大切に保管してください。

    建物構造や面積が変わる場合の注意点

    火災保険の保険料は、建物の構造や広さ(専有面積)によって変動するこがあります。そのため、引っ越しによってこれらの条件が変わる場合は注意が必要です。

    • 保険料が変動する可能性がある
      例えば、木造アパートから鉄筋コンクリートのマンションへ引っ越す場合、火災リスクが低いと判断され、保険料が安くなることがあります。逆に広い部屋へ引っ越す場合は保険料が上がる可能性もあります。
    • 追加保険料の支払いや返金が発生
      保険料が上がる場合は追加で支払いが必要になり、安くなる場合は差額が返金されます。


    解約 火災保険の解約と新規契約の手続き

    解約手続きのタイミングと連絡先

    解約手続きも、まずは保険会社または代理店への連絡から始まります。

    • 解約のタイミング
      旧居の引き渡し日(退去日)で解約するのが一般的です。ただし、解約手続きには時間がかかる場合があるため、引っ越しの1ヶ月〜2週間前には連絡しておくと安心です。
    • 連絡先
      保険証券に記載されている保険会社・代理店の連絡先に電話するか、ウェブサイトから手続きを進めます。

    解約の申し出をすると、解約書類が送られてくるので、必要事項を記入して返送します。

    当社の場合は、ウェブサイトまたはLINEの「各種お手続き」から解約手続きが可能です。

    解約返戻金の有無と計算方法

    解約返戻金とは、保険を途中で解約した際に、すでに支払った保険料のうち、まだ経過していない期間分に応じて返還されるお金のことです。

    • 返戻金の有無
      2年契約などで保険料を一括払いしている場合、返戻金が発生する可能性が高いです。月払いの場合は、基本的に返戻金はありません。
    • 計算方法
      「支払った保険料 ×(残りの保険期間 ÷ 当初の保険期間)」を基本に計算されますが、保険会社所定の手数料が差し引かれることがほとんどです。正確な金額は、保険会社に直接確認しましょう。

    当社の場合は、ご契約のしおりに記載の【経過月数に対応する返還率】に基づき計算いたします。

    新居で加入する火災保険の選び方

    新しく火災保険を選ぶ際は、不動産会社に勧められたものをそのまま契約するのではなく、自分に必要な補償内容を理解し、比較検討することが大切です。

    賃貸物件で必須の補償

    賃貸物件の場合、主に以下の3つの補償がセットになった保険への加入を求められることがほとんどです。

    • 家財保険
      自分の家具や家電、衣類などが火災や水漏れで損害を受けた際の補償です。
    • 借家人賠償責任保険
      火事や水漏れなどを起こしてしまい、大家さんに対して法律上の損害賠償責任を負った場合の補償です。
    • 個人賠償責任保険
      日常生活で他人にケガをさせたり、他人のモノを壊してしまったりした際の補償です。(例:自転車事故、お店の商品を壊したなど)

    保険料を抑えるポイント

    • 不要な補償(特約)を外す
    • 複数の保険会社で見積もりを取る
    • 月払いより年払い、年払いより長期一括払いにすると割安になる場合がある

    賃貸向け 引っ越し時の特有の注意点

    賃貸物件にお住まいの方が引っ越しをする際には、特有の疑問や注意点があります。ここでは、よくある3つのポイントを解説します。

    不動産会社指定の保険は変更できるか

    「入居の条件として、当社が指定する火災保険に入ってください」と言われたけど、変更できないの?
    これは非常によくある疑問ですが、結論から言うと、自分で選んだ火災保険に変更することは可能です。

    借主には、自分で保険会社を選ぶ「保険選択の自由」が認められています。
    ただし、大家さんや管理会社が求める補償内容(特に借家人賠償責任保険の保険金額など)を満たす必要はあります。

    もし自分で選んだ保険に加入したい場合は、その保険の補償内容が分かる書類(見積書やパンフレットなど)を不動産会社に提示し、「大家さんが求める補償条件を満たしています」と説明して許可を得るのがスムーズです。

    自分で火災保険を選ぶメリット

    不動産会社が提携している保険は手続きが楽な反面、自分で選ぶことには大きなメリットがあります。

    • 保険料を節約できる可能性がある
      同程度の補償内容でも、自分で探したダイレクト型の保険の方が安いケースが多くあります。
    • 自分に最適な補償を選べる
      不要な特約を外し、自分に必要な補償だけを手厚くするなど、ライフスタイルに合わせてカスタマイズできます。
    • 保険の知識が身につく
      自分で調べることで、万が一の時にどんな補償が受けられるのかをしっかり把握でき、安心につながります。

    引っ越し時の火災保険Q&A

    手続きを忘れた・遅れた場合の対処法

    気づいた時点ですぐに保険会社または代理店に連絡してください。
    住所変更手続きを忘れていると、万が一新居で火災や水漏れが起きても、保険金が支払われない可能性があります。
    遅れても正直に事情を話し、速やかに手続きを進めることが大切です。

    解約を忘れて二重払いしてしまったら?

    旧居の火災保険の解約を忘れ、新居の保険と二重で支払ってしまった場合も、まずは旧居の保険会社に連絡して解約の手続きを行いましょう。

    当社の場合は、少額短期保険会社のため、重複してのご契約はお引受できません。


    まとめ

    引っ越し時の火災保険の手続きは、少し面倒に感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば決して難しくありません。

    最後に、この記事の要点をまとめます。

    • 引っ越し時の選択肢は「継続(引継ぎ)」か「解約して新規契約」の2つが基本。
    • 継続か解約かは、保険の残存期間や新居の条件、現在の補償への満足度で判断する。
    • 手続きは、引っ越しの1ヶ月前には保険会社へ連絡し、余裕を持って進めるのが成功のカギ。
    • 賃貸の場合、不動産会社指定の保険でなくても、条件を満たせば自分で選んだ保険に変更可能。
    • 無保険期間や二重払いを防ぐため、旧居の解約日と新居の開始日の管理は慎重に。

    この記事を参考に、あなたにとって最適な選択をし、スムーズに手続きを完了させてください。
    保険の心配事をなくし、晴れやかな気持ちで新生活を迎えられることを願っています。

    J.S.
    この記事を書いた人

    J.S.

    アイアル少額短期保険株式会社で査定業務を担当しているJ.Sです。
    保険会社一筋で長年の経験があります。
    これまで多くのお客様と関わる中で、「安心してご契約いただけること」の大切さを実感してきました。
    このコラムでは、保険をよりわかりやすく、身近に感じていただける情報をお届けし、皆さまの暮らしに少しでもお役に立てれば嬉しいです。

    アイアル少額短期保険株式会社で査定業務を担当しているJ.Sです。
    保険会社一筋で長年の経験があります。
    これまで多くのお客様と関わる中で、「安心してご契約いただけること」の大切さを実感してきました。
    このコラムでは、保険をよりわかりやすく、身近に感じていただける情報をお届けし、皆さまの暮らしに少しでもお役に立てれば嬉しいです。